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養豚

2013年12月 5日 (木)

為替相場とエサ屋のビジネスモデル

忙しいこともありますが、書類仕事が溜まっていてブログを書く余裕がなく更新が滞っています。飲みに行く日が多すぎるからと言う噂もありますが

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為替が円安傾向になってきました。円安により株式市況は活況を呈しており、輸出関連企業の好決算が続いています。円安により輸出の価格競争力が増すことは間違いないですが、これはとりもなおさず国内の経済力を相対的に下げることにより原価が低減できていると言うことです。
つまり、円安とは労働者の賃金がグローバル基準で見て低くなっているから価格競争力が増えていると言うことです。日本人が貧乏になって輸出競争力が増えているわけですから、輸出関連企業以外で円安を礼賛している人は自分が貧乏になっていることを喜んでいることと一緒ではないでしょうか。
国内だけで資源をまかなっているのでしたら問題ありませんが、日本の経済は海外資源に依存しており円安の結果購買力が低下している=物価上昇しているのは当然の結果です。アベノミクスでは物価上昇目標が定められていますが、物価上昇は経済好転の結果で起こるべきであり、物価上昇により経済好転するというのは本末転倒ではないかと思います。

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と、前置きが長くなりましたが円安の結果飼料価格が上がっています。ドルベースの海外の穀物市況は低下していますが、円安がその効果を帳消ししている格好です。逆に言うと、ドル安の結果穀物市況が低下しているのに過ぎず、為替を考慮すると穀物価格は変化していない・・という見方もできます。

飼料価格の高騰により畜産農家の経営は厳しさを増しています。日本の畜産農家は売上に占める飼料コストの比率が高く、畜種によっては売上の60%以上になることもあります。
家族経営でも売上が数億円に達して飼料を年間億単位で購入しているケースも珍しくありません。

こうした状況下、経営が悪化すると飼料購入代金の支払いができなくなり、代理店への買掛金が増加して言うケースが多く見られます。

代理店としては買掛金が滞納することによる回収リスクの増加を回避するため、販売単価を引き上げていきます。場合によっては20%以上単価が異なるケースもあります。飼料購入単価が高いとますます経営が圧迫されていき、経営が行き詰まる原因となります。畜産農家は一旦経営が悪化すると立て直しが非常に難しい訳です。

また、代理店によっては売掛が増えた場合担保を押さえることもあります。ここまで行くとほとんど金融ビジネスに近いものがあります。つまり、上限金利に縛られず金利20%での金貸しをおこなっているようなものです。

 
収益を上げるビジネスモデルとしてはとても興味深いですが、そういったやり方を続けていくことは業界の縮小を促すことにつながりかねず好ましいものではないと思います。また、農家も安易に支払を送らせることは経営圧迫の大きな要因となり得ることを知るべきだと思います。農業であっても億単位の金を扱う以上、ビジネスとしてのルールに則ることが重要なのは言うまでもありません。

2013年6月15日 (土)

エコフィードの連載(6回目)

風邪をひきました。だるいです(+o+)

中央畜産会発行の畜産経営情報 エコフィード連載の第6回目がアップされました。

今回のテーマは豚のリキッドフィーディングです。
 
リキッドフィーディングを利用したエコフィード給与について解説を行っています。
業界関係者の皆さんぜひご覧ください。

2013年5月23日 (木)

エコフィードの連載(5回目)

告知を忘れていましたが、中央畜産会発行の畜産経営情報最新号がWebで公開されています。

私が執筆している「中小規模畜産経営のためのエコフィード給与の現状と課題」の第5回目連載が掲載されていますので、よろしければご覧ください。
今回は養豚におけるエコフィード利用のポイントおよび実例紹介です。
http://jlia.lin.gr.jp/cali/manage/


次の回はリキッドフィードについて掲載します。

2013年5月10日 (金)

養豚における管理会計的手法

今日は滋賀県に出張中です。写真は近江ちゃんぽんなる物です。自分のイメージするちゃんぽんとはやや異なりますが、おいしかったです。

Kimg1383

写真と本文は関係ありません

閑話休題
 
仕事柄養豚農家にお伺いしていろいろとお話を聞くことが多いのですが、この仕事を始め養豚農家さんの話を聞いて「企業経営」という視点から見て感心することがいろいろとあります。その1つは経営状態がいい養豚農家は非常にこまかく数値管理を行っているという点です。

日本では多くの養豚農家は一貫経営、すなわち繁殖-肥育を一体に行っています。一貫経営は管理するべきパラメーターが多いため、緻密に数値を追うことが求められています。
繁殖を行うためには当然母豚(ぼとん)を飼う必要があり、母豚を管理して繁殖させ子豚を産ませます。管理する指標として、1回に出産する頭数、年間の出産回数、生まれてきた子豚の体重、離乳するときの体重などがあります。こう言った数字が最終的に1年間に母豚1頭あたり何頭出荷できるかに影響してきます。母豚1頭あたりの出荷頭数が少ないと言うことは母豚に与える飼料が多く必要となり、母豚を飼う豚舎のスペースも広く必要になります。

また、日本では母豚はたいてい2種類の品種の掛け合わせです。養豚農家によってはこの雑種を自分の農場で交配して生産しているところも多くあります。この場合、2種類の品種を飼育して、母豚の更新頭数に応じた数の豚を育てなければいけません。母豚は適切な産歴で更新しなければいけないため、母豚の育成が適切に行われないと母豚の数が足りなくなったりすることもあります。

このように様々なパラメータが絡み合って養豚生産のコストが決まります。相手が生き物であるのにかかわらず、非常に緻密な原価計算をすることが要求されるわけです。一般の中小企業経営者は案外原価計算に無頓着だったり原価削減目標がなかったりします。養豚農家は経営勉強会などで集まってそれぞれの管理項目を比較したりしますので、一般の中小企業以上に経営を意識しているように見受けられます。

この前ある養豚農家さんとお話ししていたら、「養豚経営でもっとも影響が大きい項目は肥育豚の飼料要求率だ。」という話題になりました。飼料要求率とは体重が増えるのに必要な飼料の量のことです。養豚でもっともコストがかかるのは肥育豚の飼料代です。この要求率は成績がいい農家と悪い農家では1割以上異なります。
たとえば、年間出荷6000頭の農家で飼料要求率が3.0だったとすると、年間の飼料必要量は

6000頭×110kg(出荷体重)×3≒2000トン

となります。要求率が1割異なると200トン飼料必要量が変わる計算であり配合飼料が50円/kgとすると年間の飼料コストは1000万円変わってくるわけです。年間出荷6000頭というのは家族経営規模であり、そんな農家でも年間コストがこれほど変わるというのは耕種農家ではあまり無いケースだと思います。それだけ養豚経営がシビアであると言うこと証拠ではないかと思います。配合設計の重要性がよくわかるかと思います。

養豚経営はとてもシビアな数値管理が求められますが、それだけにとても面白さがあります。当社が販売している飼料もお客様の経営を大きく左右する場合もあり、それだけに慎重に販売することが必要であると感じています。

2013年4月 4日 (木)

豚祭り

年度末、年度初めと多忙ですっかり更新が滞っています。以前は年度末と言ってもいつもと変わらない感じだったのですが、ここ数年は補助金を受けており、どうしてもこの時期忙しくなってしまいます。このあたりの問題については後日また書かせて頂きたいと思います。

さて、一週間以上経ってしまいましたが、三河トコ豚極め隊では3月24日(日)に豊橋市にあるこども未来館ココニコにて第1回三河トコ豚豚祭りを開催しました。
このイベントは「豚とふれ合い、豚を学んで、豚を味わう」をテーマとしており、豚について理解を深めてもらうと共に、おいしい豚肉を食べて地元の養豚への理解を深めていただくことを目標としています。
イベント内容として
・生ハムの試食
・子豚とのふれ合い
・豚肉の解体体験
・ソーセージ教室
・食育ビデオ
・地元の銘店による豚肉料理の露店
といった盛りだくさんの内容で行いました。おかげさまで参加して頂いた方々からは好評であったように思います。
 
 
Imgp6570
ソーセージ造り
Imgp6592
子豚とのふれ合い

いろいろとイベント開催までには苦労が多かったですが、盛況だったのでほっとしました。

個人的には食育ビデオはプロにお願いしましたが撮影、編集とこちらで企画を練ってたいへんだったので、とくに思い入れがあります。
なにはともあれ、今回のイベントはたくさんの人たちの協力がなければできませんでした。ご協力頂いた方々、参加して頂いた方々、その他皆さん全員に多謝!

2013年2月 8日 (金)

養豚農家と経営方針

以前も書きましたが、一昨年より愛知中小企業家同友会という中小企業の経営者の集まりに入っています。

この会では経営指針を重視しており、そういったものを作成する講座があったりします。また、経営者と使用者という対峙する関係ではなく、従業員と共に育つ会社を目指すことを基本としています。


サラリーマン時代の経験から、経営指針の重要性については感じていましたので、そういう方針に共感を覚え入会した次第です。
やはり、経営者が目指すべき方針をしっかり打ち立てなければ従業員は不安になってしまいますし、自分が行っている仕事の意味が理解できなくなります。仕事の意義が感じられることが何よりも高い仕事に対するモチベーションになると思います。

また、会では経営指針の1つとして経営理念、経営戦略も位置づけられています。自社の強みを十分に把握し、次なる戦略を構築することが経営者には求められています。


養豚農家さんとお話ししていて思うのが、農業であってもこういった経営に対する取り組みが必要であると言うことです。養豚農家は特にこの経営指針が重要であるように感じます。

養豚は外部へ支払うお金が多く、付加価値率が非常に低い農業です。また、一般的には販売価格は安いのですが、逆に言うと販売手法によっては通常の価格と大きな差額で販売ができるポテンシャルを秘めています。

飼料も配合飼料を選択すればあまり差はありませんが、当社の取り扱うようなエコフィードの場合、選択によって肉質や成長に大きな差が出ますし、当然価格にもかなりの幅があります。
農場の施設に対する投資も大きく、また投資の多寡は農場の成績に大きな影響を与えます。

このように、パラメーターが大きく投資が多く、なおかつ付加価値率が低い場合、農業の技術だけではなく経営の手腕が問われます。利益が出たときに適切な投資を怠ると農場の成績に影響しますし、無用に投資をすると短期間に経営に対する影響を与えます。経営者はどれぐらいの投資をし、どういった農場にしていくかという方針をきちんと打ち立てることが必要です。

また、特にエサは短期間に影響が出ます。コストだけを重視すると1月で肉質が悪くなってしまいます。一度評判を落とすとそれを取り返すのは大変です。
どれくらいのコストをかけ、どれくらいの肉質を求めるのか、それをきちんと方針として決めておくことがとても重要です。たまに、「とにかく低コストで、でもブランド豚を作りたい」と言われる方が見えますが、それは相反する要求で実現は厳しいです。とにかく安いエサでそれなりの豚肉を作るのか、それとも肉質を求めるのかめざすものをしっかりと決めることがとても重要です。



昔の農家はよい農産物さえ作ればよかったのですが、良くも悪くも今の農家は経営者としての資質が求められる時代になってきている、そんな気がします。

2012年12月 8日 (土)

母豚の栄養管理と繁殖成績

というわけで、また出張中にブログ更新です。来週は長期出張ですのでブログ更新がたくさんできるような予感 ^^;

この前、お客様の養豚農家のこまかなデータを見る機会があり、同じようなエサを使って同じような品種なのに、だいぶ(1頭あたりの)コストや(母豚1頭あたりの)出荷量が違うのに驚きました。養豚は本当にセンシティブで管理のちょっとした違いの積み重ねで成績が大きく変わってきます。

同じ品種でも母豚(「ぼとん」と読みます)あたりの出産頭数がかなり違ってくるのは、安定的に繁殖させる難しさの現れかと思います。
繁殖成績を左右するものに母豚の太り具合があります。太りすぎても痩せすぎてもうまく種がつかなかったり、流産が増えて繁殖成績が悪くなります。このため、妊娠中の母豚1頭ごとに超音波測定で皮下脂肪の厚さを測定し、それによりエサの給与量を変えたりします。太りすぎは禁物ですが、痩せすぎていても繁殖成績が悪化し、出産後の乳の出に影響があります。

今、人間でも若い人たちの不妊が増えていると聞きますが、今の若い女性は痩せすぎているのもその1つの原因かと思います。

また、母豚は日が短くなる秋には繁殖成績が悪化します。イノシシの繁殖期の本能が残っているからです。ので、豚舎では明かりを一定時間点灯してリズムが崩れないようにします。
人間も不規則な生活が続くと不妊の原因になっているのではないかと思います。
以前、西日本新聞に「豚にコンビニ弁当をやったら流産が増えた」という記事が載り、「コンビニ弁当は危険」「食品添加物により流産が増えた」なんていう情報となって広まっていますが、業界関係者からみるとこの記事はナンセンスです。
そもそも、栄養管理をてっていしなければいけない母豚に食品残さを給与することはほとんどありません。食品残さを使って養豚をしている農家でも、母豚と子豚は飼養管理が難しいので配合飼料を与えていることがほとんどです。特に過肥が問題となる母豚に明らかに高カロリーなコンビニ弁当を与えるなんて事は考えられません。

また、実際給与して流産が増えたとしても、おそらくコンビニ弁当の栄養バランスが原因です。食品リサイクル業から見るとコンビニ弁当は高カロリーかつ高脂肪すぎて扱いにくいです。そんなものを給与すると過肥になり、健康状態に影響が出ることは想定されます。おそらく、コンビニ弁当から添加物を抜いて与えても同じ結果になるでしょう。


食品リサイクル事業に従事し、さまざまな食品と接していると今の日本人の食生活で健康に影響を与えているのは、放射能でも添加物でもなく、栄養バランスの崩れです。少なくとも放射能も添加物も健康に影響があるというコンセンサスが得られているようなものは流通はしていません。(コンセンサスに反論する人はもちろん存在しますが)
ところが、栄養バランスの崩れに関しては「悪影響がある」というコンセンサスが得られています。コンセンサスの得られていないものより、コンセンサスが得られているものを軽視することはバランスを欠いた意見だと言わざる得ません。

飼料を取り扱つかい、食品残さを考えなしに給与してぶよぶよに太った豚を見たりすると、きちんと栄養バランスを考えて食事をすることの重要さを考えされられます。本当に食は健康の基本ですよね

2012年10月10日 (水)

生ハムの熟成

先日、三河トコ豚極め隊の活動の一環として、豊根村の廃校で作っていた生ハムの試食を行いました。

去年の11月から熟成を始めたのですが、今年の秋に関係者を集めて試食会を行う予定なのでその前に味見(というか毒味w)をするための試食です。
割と適当なレシピで作りましたので美味しくできているかどうかかなり不安でした。全体にカビも生えていてあまり見た目が良いとは言い難かったのも不安の一因です。

ところが、カビを洗い落とした生ハムはかなり美味しいそうな見た目になりました。鼻を近づけると生ハム独特の芳香がします。ちょっと期待できる感じです。

Ca3i0297

期待に胸を躍らせて切り分けて食べると、これが予想以上に美味しい!生ハムにはかなりうるさいと自負しているのですが、どこに出しても胸を張れそうな美味しさです。

今回表面だけ切ったので実際には中の方までは熟成が進んでいないかもしれませんが、とりあえず今のやり方でおおむね行けそうな感じです。今年の秋はもう少し仕込量を増やしていきたいと思いますので、こうご期待。

2012年8月12日 (日)

エコフィードと発育、アミノ酸

最近、養豚農家向けのセミナーを行う機会が何回かありました。いろいろな話題を提供しているのですが、注目度が高いのが「増体」についてです。

豚はだいたい110kgぐらいの体重になったら出荷してと畜されます。それまで、どれくらいの日数がかかり、どれくらいのエサを食べて大きくなったかが養豚経営を大きく左右しますので、いろいろな研究や調査が行われています。

1日に大きくなる量を日増体量、DG(Daily Gain)と言い、1kg体重が増えるのに必要なエサの量(kg)を要求率と言います。これがエサの組成がちょっと変わるだけで相当変化します。
当社は地元のひまわり農協が実施していた研究会に参加していたのですが、その時比較試験をしてあまりに変化が大きいので驚きました。

一般的な配合飼料を使用して一般的な品種での養豚では、だいたい出荷までの日数は180日ぐらいです。出荷近くなると、だいたい1日に3kgのエサを食べて1kg大きくなります。つまり、要求率は3ぐらい、DGは1kgということです。ところが、全く同じ飼料をリキッドフィーディングとして与えると、要求率が0.4ポイント、つまり1割程度向上し、出荷までの日数も2週間ぐらい早くなりました。

これは、リキッドフィーディングが液状で消化がいいためです。リキッドフィーディングはそれなりの設備投資が必要なのですが、計算をするとこの要求率の向上だけでリキッドフィーディングの減価償却しておつりがでるぐらいになります。


ところが、食品残さ由来のエコフィードを給与すると、それ以上に変化します。配合飼料は含まれる栄養成分を細かく計算し、しかもかなりコストの制約にとらわれています。エコフィードを給与する場合、細かい計算をしなかったりすると栄養バランスがくずれて増体が非常に悪くなるケースもあります。逆に、配合飼料ではコスト制約で使えないような高品位なものが使えたりするので、配合飼料以上に増体がよくなることがあります。

ので、私はエコフィードの使用をしている養豚農家にお伺いしたときには出荷日齢を聞くことにしています。きちんと飼料の栄養成分の計算ができているかどうかは出荷日齢をきけばほぼ判断できるわけです。
通常180日程度の出荷日齢が、当社のお客様で一番短いところでは130日で出荷できているケースがあります。逆に、新規参入で養豚を始めたケースでは、240日かかっている例がありました。

この違いはおもにタンパク質の摂取量、アミノ酸のバランスに起因しています。エコフィードは一般的にカロリーが高くなりやすいです。(日本人の食事が高カロリーと言うことことですね)これに対し、タンパク質の量が不足しがちになります。また、タンパク質の量が足りていてもアミノ酸のバランスが悪ければ増体は悪くなります。エコフィードでは一般的にリジン、メチオニンなどの必須アミノ酸が不足しますので、これらのアミノ酸を単体で補給しなければ成長がわるくなってしまいます。

逆に、エコフィードはかなりカロリーが高く、可消化率も高いものが多いので、適切なアミノ酸バランスが達成できれば配合飼料以上に増体がよくなります。一般的な配合飼料ではコスト制約のためトウモロコシを主体としているのですが、エコフィードは粉末や加熱処理がしてある小麦粉や米などの原料が多く、このため消化吸収に優れているわけです。


エコフィードを取り扱うようになって、食べ物の栄養バランスが生物にとっていかに重要なのかを実感します。また、日本人の食生活のバランスが崩れていることも強く感じます。人間も本当に食事のバランスは気をつけなればいけませんよね。

2012年7月15日 (日)

6次産業化とフランクフルト

昨日は昼から豊橋駅前で行われていたまちなかマルシェという地産地消イベントに行って来ました。

見に行ったわけではなく、お客様のGファームが出店されているので、そのお手伝いです。


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こういう出店の時、いつもはフランクフルトが中心なのですが今回はウズラ豚串なるものを販売していました。ウズラの周りに豚のバラ肉を巻き付けて焼いたものです。売っていて言うのもなんですが、美味しいです。ビールに非常に合います。


豚屋さんがこうい出店をしてフランクフルトを売ったりするのは、今流行の6次産業化とも言えるかと思います。6次産業化っていうのは、農林水産業(一次産業)の人が、製造(二次産業)や流通(三次産業)を行っていくというもので、1×2×3で6次産業と呼ばれています。

ただ、私が以前から思うのは、製造流通をやっている方がそんなに儲かっている訳ではないのに農業従事者が屋ったら儲かるのか・・という疑問です。以前、ネットで「6次産業化っていうのは新日鉄が車を作って売るようなものだ」と書いている人がいましたが、製造流通にも色々ノウハウが必要なのに農家が参入して簡単にできるわけではありません。むしろ、製造流通の人が農業参入する方がまだ容易かなと思います。

6次産業化が成功するとしたら、それは規格外品をうまく活用したりするなど一次産業のメリットを上手く行かした場合かなと思います。

特に、肉は6次産業化が難しいです。生産した豚を自分で肉にするわけにはいかないので(自分でと畜することは法で禁止されています)、必ずと畜場へ持ち込まなければ行けません。枝肉からパーツにするのもかなり熟練が要りますので、結局肉屋さんにお願いすることになってしまいます。
また、肉屋さんでもこれは同じ状況なのですが、パーツの量の調整が出てきます。売れ筋のバラ、ロースはいいのですが、売れ行きが悪いモモ、腕をどうやって安定的に販売するかが難しいです。売れ残ると安く販売せざる得なくなり、それが全体の足を引っ張ってしまいます。


一次産業の人って、「売る」って概念が無い人が多いのでそういう人たちが6次産業化に取り組むのは市場を見据えた生産につながって良いことだと思いますが、農水省の考えているような「6次産業化で日本の一次産業が飛躍してTPPが来てもばっちりOK(って考えているかはわかりませんがw)」みたいなのは幻想だと思いますね。


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